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NSとは?

NSは、4月〜7月、9月〜12月の毎週水曜日の放課後(午後2時〜4時)や休日に、関西大学近隣の大阪府吹田市立小学校に通う3年生から5年生の子どもたち(2008年度は11名)と、関西大学文学部初等教育学専修で小学校教師をめざして学んでいる大学生とが行っている「プロジェクト学習」の活動です。


CHATとは?

CHATは、文部科学省「学術フロンティア推進事業」として、2005年度〜2009年度、共同研究プロジェクト「革新的学習と教育システム開発の国際共同研究─人間活動理論の創成─」を推進する、国際的な研究拠点です。


「食」をテーマにした「プロジェクト学習」





NSでは、「食」をテーマにした「プロジェクト学習」※に小学生と大学生が協働して取り組んでいます。「食」のテーマには、「食べること」だけでなく、「調理」や「栽培」や「農業体験」、そして「よく生きること」、「エコロジカル(生態学的、環境保護的)な気づきや思考」、「持続可能な未来」などの内容も含まれています。

※「プロジェクト学習」とは、特定のテーマやトピックについて、グループで長い時間をかけて深く探究してゆくタイプの学びのことをいいます。それは、現実の生きた生活世界や社会的活動と関連する、横断的・総合的な学びや、知識・技能を実際の問題状況の中で活用するような学びであるともいえます。こうした学習をとおして、子どもたちの創造的な表現が生み出されます。

2007年度は「わたしたちの食卓─伝統野菜ってなに?」、2008年度は「食をとおして地域を知ろう!─吹田くわいはどんな味?」をテーマにした「プロジェクト学習」に取り組んできました。活動場所は、CHATのプロジェクト・インキュベーション・ラボや大阪府吹田市の伝統野菜農家、平野紘一さんの農園です。




NSでは

▶ 子どもたちが「楽しく、創造的で、協働的な学び」に参加しています。
▶ 子どもたちが自発性や創造性、想像力や表現力、社会性を培えるように、「暗記の学校」を「活動の学校」へと創り変えてゆくモデルとなることをめざしています。
▶ 子どもたちが学校での学習と、学校外の家庭や地域での日常的な社会生活との間にあるギャップに橋を架け、それらを有機的に結びつけるような学習活動を考えています。

2008年度は、地元の伝統野菜である「吹田くわい(慈姑)」をテーマにして、小学校3年生から5年生の子どもたちの異学年混合グループによる次のような「プロジェクト学習」が展開しています。

●「なにわ伝統野菜」や「吹田くわい」について調べる。
●農業の生産者や専門家と交流する。
●吹田くわいや野菜を育てて収穫する。
●調べたことをまとめて新聞を作る。
●吹田くわいを使ったオリジナル料理のメニューとレシピを考えて調理する。
●オリジナル料理を紹介する物語を創作し、絵本を作って表現する。
●コンピュータやITを活用した学びを進める。


食をとおして地域を知ろう!─吹田くわいはどんな味?


吹田くわい(慈姑)をテーマにした食の学習プロジェクト

吹田くわい(慈姑)は、子どもたちが暮らす吹田の地で生まれ進化してきた、地域独自の伝統野菜です。古来、甘味のある独特な味わいでその名をはせたくわいでした。しかし、半栽培・半野生の植物でもあり、都市化の波の中で急速に姿を消してゆき、一時は絶滅の危機にもさらされることになりました。近年、地域の農家と市民と行政のネットワークが立ち上がり、吹田くわいの復活、そして保存と普及と継承が進められています。

NSでは、吹田くわいをテーマに、子どもたちによる食の学習プロジェクトを進めています。子どもたちは、吹田くわいについて調べたり、保存や普及に取り組む人々の話を聞いたりすることによって、自分たちが暮らす地域の地理、歴史や文化について学んでいます。また、畑で実際にくわいを植えつけ、その成長を観察するとともに、生産者や専門家の話を聞くことによって、植物の成長や自然環境について学んでいます。収穫されたくわいは、子どもたちがグループで独自のレシピを考え、調理します。学びの成果は、グループでの新聞づくりや絵本づくりによって表現され、発表会をとおして共有されます。


学びのネットワークづくり

NSの活動は、CHATと地域の公立小学校の間で築かれてきたパートナーシップをはじめ、下図のように、生産者や専門家、ボランティア組織、行政など、様々なパートナーとのコラボレーションの輪に支えられています。こうして、現実の生きた生活世界や社会的活動と結びつき関連する、子どもたちの学びのネットワークが生み出されています。



ハイブリッド型教育

● NSが取り組んでいる食の学習プロジェクトでは、子どもたちが横断的・総合的な問題や課題を発見して学びのネットワークを築いてゆき、知識・技能を活用しつつ、学校外の生産者や専門家とともに問題や課題を探究・解決してゆくような学習活動が進められています。

● NSは、学校と学校外の様々な参加者=学びの提供者が協働する「ハイブリッド型教育」の場を創り出しています。

● 学びは教科書や教室の壁に閉ざされてはいません。「ハイブリッド型教育」は、学校と学校外の様々な学びの提供者がそれぞれの壁を越境して協働し、そのような多様なかかわりのハイブリッドの中で学びを拡張してゆくことだといえます。


ハイブリッド型教育の創造


 
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